目次
はじめに
こんにちは、KMRRです。
今日は新築ならでは、のお話です。って既にタイトルに書いてましたねf(^^;
壁内配線、隠蔽配線/配管のお話です。
一条工務店施主の方は、RAYエアコンをどこにしますかー?配管は隠ぺいにします??って話のときに耳にされるかと思います。
念のため隠蔽配線について簡単に書いて説明致します。
隠蔽配線とは?
隠蔽配線とは、そのままの意味で配線を隠蔽処理することです。
実際には壁や天井を通すので壁内配線・配管とも言うようですね。
電源関係(コンセント、スイッチ、照明用電源など)は基本的にすべて壁、天井の中に配線されていますのでイメージしやすいところですね。
これは標準仕様なので良いのですが、その他に
見せたくない配線がある場合は隠ぺい配線を
行うかどうか、検討する必要があります。
また、隠蔽配線でしか導入出来ないものもありますので、ここも忘れずに検討しておきましょう。
隠蔽配線ってどこに使うの?効果は?
隠蔽配線は、配線・配管を隠したいところに採用するわけですが、例えば、分かりやすいところでいくとLAN配線なんかがあります。

こちらの記事でもご紹介していますが、我が家は2F→書斎、1Fリビング、ダイニングにLAN用の空配管を通しています。
最近は無線LANの技術が進みましたので、以前と比べると有線LANを引き回す必要性が低くなってきていますが、大容量・高速通信を安定的に行うことが目的であればやはり有線LANは必須です。
配管自体は壁や天井の中にありますので、隠蔽配管です。対義語は露出配管ですので、
出展:http://www.e-secchi.com/blog/internet/lan_2.html
このような感じの施工のことを言います。
折角注文住宅で新築するのですから、予め計画を練って隠蔽配線出来るところは隠してしまいたいのではないでしょうか?
隠蔽配線を検討する場合、接続ケーブルが必要な機器を考えると分かりやすいかと思います。
配線を見せたくない、隠したい場合の隠蔽配線
光ファイバーのケーブルや電気などは施主が気にしなくてもハウスメーカー側が指摘してくれると思いますので問題ないのですが、施主の希望や趣向に因るところに関しては、施主が確認しないと後で後悔!なんてことになり兼ねません。
ハウスメーカーの営業や設計士さんが気が利く方、きめ細やかなサービスをしてくれる方でしたら施主が気が付かないことまで色々な提案をしてくれると思いますが、通常は施主が希望しない限りハウスメーカーから話があることは少ないと思います。
というのも、施主全員 or 殆どの施主が導入するものであれば、抜け漏れがないようにチェックリストを作って事前確認が可能です。が、隠蔽配線に関するところは、施主によって希望がマチマチですので、ハウスメーカー側からするとフォローしきれないと思うのです。
私のケースでもそうでした。他のオプションもそうなんですけど、施主が話を切り出さなければ、確認したり質問しなければ教えてもらえないことってたくさんあるんですよね。
ということで、隠蔽配線に関する事例を考えてみました。
例えば、
テレビとBDレコーダー接続などのHDMI配線
出展:http://www.sony.jp
テレビを壁掛けにする場合、配線がダラッと垂れていたら、、、折角の壁掛けテレビもちょっと残念な感じになってしまいますよね。
テレビの配線・端子はテレビの裏にあることが多いので、「テレビの裏」と「BDレコーダーなどの映像機器の裏」にぞれぞれ配線出来るようにすれば、テレビから配線がダラッと垂れさがることはなくなります。
ホームシアターの配線
ホームシアターの場合、プロジェクターを壁付けしたり、天吊りしたりしますが、電源ケーブルや映像信号などの配線が必要になります。また、スピーカーケーブルを引き回す必要もあるので、露出配線をするとケーブルがゴチャゴチャしてしまうのは容易にご想像頂けるかと思います。
出典:farm3.staticflickr.com
こんなイメージですよね。
床にケーブルがあると躓いたり、お掃除ロボットが通れなかったり、、、見た目も悪いので何とかしたい、と思われる方が多いと思います。
露出の場合はモールを利用して床や壁の隅に這わせるというのが一般的ですが、それでも見た目は、良くはないですよね。。。
もしケーブルを壁や天井内に配線に通すことが出来れば、見た目スッキリしますし、ルンバやルーロなどのお掃除ロボットも通れるでしょう。
書斎やデスク回り
出典:http://b.zma.jp/entry/2015/08/31/123547
これは個人の趣向に因ると思いますが、PCモニターを壁付けしたい時とします。
PC → モニターには電源ケーブルやHDMI、DVIなどのケーブルを接続する必要がありますので、これらのケーブルを隠蔽配線し、壁内を通すことが出来れば見た目はスッキリします。
我が家は書斎でこれを仕込んでいます。肝心なモニター壁付けはまだ着手していませんが(笑)
それからPCのスピーカーケーブルなんかも隠蔽配線の候補になります。
最近はBluetoothスピーカーの音質が向上しているので、有線接続の必要もないのかも知れませんが、オーディオにこだわる方は検討していただくと良いかと思います。
隠蔽配線をしておかないと導入出来ないもの
UBキーガルの遠隔操作施解錠
出展:http://alumi.st-grp.co.jp/products/entrance/ub_keygal/system_plan.html
UBキーガルの遠隔操作施解錠を導入する場合も隠蔽配線になりますので、設計段階でないと出来ません。
あ、インターホンはワイヤレス接続が出来る製品がありましたね。


HEMS関連の導入
太陽光発電をはじめ、エネルギーを見える化する、生活家電、その他電気設備を最適に制御するためにHEMSを導入したいという方も多いかも知れませんが、これも新築時の導入と家を建ててからの導入では大きく変わります。
ネットワークカメラなど、屋外用の配管
屋外にネットワークカメラを付ける場合なんかも隠ぺい配線が必要です。
うちは空配管だけやっておきました。
外壁は配管OKな場所が限られており、一条ルールに則るとこんな場所しか付けられませんでした、、、という裏話があります。
こちらは我が家のホームネットワークの中枢、書斎クローゼット内なのですが、先ほどの屋外の配管がここに繋がっています。LAN、PoEケーブル(LANケーブルを使って電源供給が可能なケーブル)などの配線を屋外へ出すことが出来ます。まだネットワークカメラを付けておらず、使っていませんが(笑)
将来的にどのような新製品が出てくるか分かりません。最低でも、どこか一本でも屋外に配線を出すことが出来るルートを作っておくと、将来の備えになります!(そうでないと後で外壁に穴を開けないと通線出来ません。。。)
スイッチ類

以前ご紹介しました、我が家の失敗ポイントに関する記事です。
スイッチなのですが、スイッチは配電盤 → スイッチ → 制御したいもの(照明、他)に繋がっていますので、隠蔽配線になりますよね。
うまく電源を確保できれば後からでも施工できるケースがありますが、基本的には大規模なリフォームをしないとほぼ無理です。

こちらでご紹介しましたが、スイッチも無線化が進んでいますので、将来的には何とかなるかも知れませんけどね^^
コンセントの確認~外壁に面する壁に注意!
外壁に面する壁の中は断熱材が詰まっていますので、隠蔽配線でコンセントを追加、スイッチを増設、などが出来なくなります。
隠蔽配線は後から施工は出来ません
正確には、やってやれないことはありませんが、相当大掛かりな施工が必要になりますので、気軽に実行できるレベルではありません。
ですから、隠ぺい配線・配管は、その必要性について
間取り設計前にしっかり検討する
ことが重要です。
隠蔽配線を検討する
AVコンセントを使う
映像、音声などマルチメディア系の隠ぺい配線やLAN配線などは、壁や天井の中にCD管などの配管を行います。
壁にはパナソニックなどから発売されているマルチメディアコンセントを使うと簡単です。
コスモシリーズワイド21 埋込マルチメディアコンセント
抜け止めコンセント×3、TV 2端子/高シールド、
LAN:CAT5E・6極2心 WTF34465W 税込 5,371 円
なんかが有名ですよね。
パナソニックのマルチメディアコンセントのページをリンクしておきます。


他にも色々ありまして、例えばカナレ電気さんでは
HDMIケーブルを壁に指すことが出来る、壁用AVコンセントという商品を発売しています。
HDMIの他に、VGA端子、DVI端子(VGAもDVIも少し前のPCとPCモニターを接続するときなどに使われる端子です)、RCA(黄色、赤、白、映像信号+左右音声信号)、USBなんかもあります。
基本的にパナソニックのコンセントの規格に合わせて作られているので、パナソニックのコスモシリーズワイド21シリーズを採用しておけば問題なく施工できます。
壁の中のイメージです。HDMIを接続したい機器まで壁内を配線することが出来ます。
サウンドハウスさんからカナレ電気のAVコンセントが販売されていますが、個人的にはカナレ電気さんのHPよりサウンドハウスさんの方が見やすいです^^;
ただし、結構費用が掛かってしまうんですよね。
テレビとBDレコーダーを例に考えてみましょう。
BDレコーダー → ケーブル → AVコンセント → ケーブル(壁内) → AVコンセント → ケーブル → テレビ
テレビを壁付け、BDレコーダーを据え置きラック内に収納したとすると、テレビの裏側にAVコンセント、ラック裏側にAVコンセント、計2個必要です。
壁内をHDMI配線しますので、当然壁内用(AVコンセント to AVコンセント)のケーブルも必要です。
さらに!AVコンセントからテレビ、AVコンセントからBDレコーダーのHDMIケーブルも必要です(爆)
AVコンセントが1,500円~4,000円くらい(どの種類のケーブルか、に因り価格が変わります)HDMIケーブルは、安いものであれば数百円、メーカー製を買うと1,500円~くらいですかね。
商品代だけでトータル1万円くらい見ておけばOKでしょうか。(施工代は別途掛かります)
接続するケーブルが増えれば増えるほど、費用も雪だるま式に嵩んでいきます。
が、見た目は非常にきれいです!!
壁に配線孔をあける
AVコンセントを採用すると費用が嵩むので、壁に配線孔をあけて壁内にケーブルを通す、という方法が一番コストセーブ出来ます。
我が家は、リビングのテレビ周辺と書斎にこれを仕込んでおきました!
出典:http://kenstheater.web.fc2.com
こちらのセンターにある四角の穴が配線孔です。
出典:http://mirai-hanasaku.net/kabekake-tv/
後述するサイトからのご紹介です。
この〇穴が配線孔。
丸い穴を開けたら
私はPanasonicの配線孔を買いましたが、現在は廃盤になっているようです。
隠蔽配線・収納のアイデア
ちなみに、以前にもご紹介したシンプルモダンな白い家、
「白い生活 ~ MINI GARAGE HOUSE」さんのお宅は
階段にも扉を付けて隠蔽^^されています。
とても参考になるのは、階段下収納がテレビの裏まであるので、
配線作業が楽なこととHDDなど、リモコンで操作しない機器を
丸ごと収納可能、というアイデアが秀逸です。
熱対策が必要とのことですので、空間によってはファンを付けるなど排熱処理を考えないといけないかもですが。
「共働き夫婦の食う練る遊ぶ」さんのブログサイトです。


こちらのお宅も隠蔽配線と収納を組み合わせた設計で大変参考になります。

我が家のLANケーブルも壁内に隠蔽配線でLAN HUB → PCに直接繋いでいます。
TVのほうはというと、
上下に12連のコンセントプレートを付けておりまして、そのうち実際にコンセント、LAN口として使っているのは6個分なので、2列、6個分は配線用のスペースとして使っています。
補強壁の一部をくり抜いたイメージですね。これだと加工のためのオプション料金が掛からないのでお勧めです。
最終的には、コンセントプレートに
などを利用すればスッキリしますし見た目も問題ありません。
まとめ
今回は隠蔽配線についてまとめてみました。
隠蔽配線は、「出来れば隠蔽したい」という時と「隠蔽配線でしか実現できない」時がありますので、間取り設計、電気配線設計、照明設計などの際は見落としがないか、じっくり検討していただくことが大切です。
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