【検証】一条工務店の太陽光発電シミュレーションは妥当なのか?

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夢発電

こんにちは、KMRRです。

前回記事で示した通り、2014年のKMRR邸発電所は計画(一条工務店
シミュレーション)比で 131.7% +128,428円 という結果でした。

発電実績_一条予想_比率

これを機に、一条工務店の太陽光発電シミュレーション値が妥当なものなのかどうか
調べてみたいと思います。

一条工務店発電シミュレーションの算出方法

一条工務店の太陽光発電シミュレーション値が妥当なものなのか、これを
調べるにはまず一条のシミュレーションがどのようなパラメーターで算出
されたものなのか、を知る必要があります。
一条工務店の発電シミュレーションの書類には、年間予想発電量の算出について
このような記載がありますので載せておきますね。

■年間予想発電量の算出について
年間予想発電量の算出は、【NEDO技術開発機構太陽光発電導入ガイドブック】に
基づいており、実際使用時の出力は、日射強度、設置条件(方位、角度、周辺環境)、
地域差及び温度条件などにより異なります。年平均日射量データベースは、財団法人
日本気象協会MONSOLA(JIS C8907「太陽光発電システムの発電電力推定方法」
推奨データに指定)より引用しています。
パワーコンディショナ(接続箱機能を含む)による損失、素子温度上昇による損失、
その他の損失(配線、受光面の汚れによる損失など)を想定し計算しております。
また、発電量が毎年1%低下すると想定しています。

■お住まいの地域について
気象官署・アメダス801地点より建築地に最も近い観測しにてシミュレーションを
行っております。

一条工務店のシミュレーションはNEDOのガイドブックが拠り所に
なっているので、一般的なシミュレーションと同程度以上のクオリティが
ありそうで安心です。

用語説明

色々と難しそうなWordが出てきましたが、今回の「一条工務店の
太陽光発電シミュレーションは妥当なのか?」の考察で考慮
出来そうなのはキーワードは

  • 日射強度
  • 全天日射量
  • 日照時間
  • 気温

でしょうかね。

最も、各種損失(配線、パネル汚れ、温度上昇、パワコンロスなど)を
考慮した損失係数のバッファを取り過ぎている、とか、それ以外の面で
コンサバティブにシミュレートしている、なども考えられますし、
このバッファ分=30%という可能性もゼロではありません(笑)

そうなるとこの検証自体意味がないのですが(^^;

まあ、パネル汚れや配線抵抗などが発電量低下や変換効率低下にどれくらい
影響があるか、は昨年調べてご紹介済みです。

結論として、各種損失係数の影響は大きくないことが分かっていますので、
今回は上記各種損失を一旦無視します。

続いて、簡単に用語の説明をしておきます。

日射強度

太陽光の光の強さ

これは今回の検証で最も重要なキーワードですが、残念ながら
気象庁ではこのデータを開示していません。
貴重なデータであり、売り物になるので無料で手に入るデータではないのでした。。。

日射量

単位面積が単位時間に太陽から受ける放射エネルギーの量=放射照度
太陽光発電では傾斜面日射量を用いることが多い

全天日射量

全天空からの日射量を測定したもの。水平面で受けた放射照度を測定されるのが通例。

気象庁から無料で手に入るデータとして価値があるデータであると思います。
厳密に言うならば、屋根の傾き、太陽に対する方位を考慮した斜面日射量を
観測する方が正解なのですが、これまた概算するにも面倒な計算が必要です。

それでも、実際に近所の建物の陰になることもあるかも知れませんし、
ピンポイントで雲の陰になることもあるかも知れません。
斜面日射量を正確に出すには、自宅に斜面日射量計測用の機器を
揃えないとダメですが、流石にここまで出来ません。
ので、気象庁から無料で得られる全天日射量のデータは非常に重要なのです。

日照時間

一日のうちで、日照計で測定される直達日射量が120W/m2以上である時間

個人的には日射時間も重要な要素ではないかと思っていました。
が、検証結果は予想外のものであり、発電量への影響はあまり
強くないことが分かりました。
詳しくは下でご説明します。

気温

ここでは地上から1.25〜2.0mの高さで、温度計を直接外気に
当てないようにして測定された値

う~む。難しく書かれていますが、要は気温ですよね(笑)

気象データの確認、発電量との関係を探る

上で確認した通り、一条工務店の発電・売電シミュレーションは
各ご家庭お近くにある気象官署におけるデータを基に算出されています。
KMRR邸から最も近い気象官署の気象情報を確認していきます。

月別の気象データをまとめました。

日照時間と発電量の関係

2014年日照時間平年比
こちらは2014年、月毎の日照時間結果と平年データを比較したグラフです。
3月~7月、9月は平年比を大きく上回る日照時間でした。

2014発電量と日照時間の関係
発電量と日照時間の関係性についてですが、この結果を見ると大きな流れ、
傾向としてはリンクするものの日照時間が発電量を決定付けるクリティカルな
要因とは言えないようですね。

気温と発電量の関係

2014年平均気温平年比
なずは平均気温の平年比較です。

ほぼ平年通りの気温と言えそうですね。

2014発電量と気温の関係
こちらが発電量と気温の関係です。気温はそもそも発電量を決定付ける要素では
ありませんが、気温が上がることによってパネルの発熱量も増しますので、
パネル発熱による発電効率低下に大きな影響を及ぼすのではないかな~と
考えていました。

このグラフを見ると、5月~9月の発電シーズン?において、5月を
ピークに発電量が減少しています。ので、特に5月~9月について
発電量と気温には何かしらの関係があるのではないかと推測しています。

5月の平均気温は20度、発電量は実に1,600kWhを超えています。

全天日射量と発電量の関係

2014年全天日射量平年比
同じく月毎の全天日射量結果と平年データ比較
全天日射量は4月~7月にかけて大きく平年比を上回っています。

2014全天日射量と発電実績の関係
こちらが全天日射量と発電量の関係を表したグラフです。

2月を除き、ほぼ全天日射量と発電量がリンクしている
ことが分かります。
昨年、2014年の2月といえば、2週間連続で記録的な大雪が降った年です。

この時の発電量は

2014年
2月
日付発電電力量
(kWh)
消費電力量
(kWh)
737.1338.3
8044.4
9039.9
103.9638.8
1133.140.6
1226.7432.6
1336.8634.2
14038.8
15048.7
16033.1
17035.4
182.0238.4
1913.1237.4
202734.4
2142.8136.3

我が家の地域では、2014年2月7日未明、および2014年2月14日に大雪と
なりました。発電データを見ても明らかなように、7日の雪の影響は
8日~11日までの3日間、14日の雪の影響は14日~18日までの5日間、
実に8日間もロスした計算になります。

この間、ほとんどの日は晴れていましたが屋根に雪が積もった状態でした。
ので、日射量は順調に積算されていくものの、発電量は足踏み状態、
という事態になったものと思われます。

つまり、2014年の2月は全天日射量と発電量がリンクしなかった
のは、平年と大きく異なる大雪が降ったことにより、8日間の
発電ロスが発生したことが原因と考えられます。
(根拠は次項をご覧頂くとお分かりいただけますが、2月の全天日射量は
平年比109.1%と平年を上回っています)

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全天日射量について、2014年と平年比
平年2014年平年比
全天日射量(MJ/㎡)全天日射量(MJ/㎡)
月平均月平均
1月9.610.8112.5%
2月12.113.2109.1%
3月14.615.7107.5%
4月16.819.2114.3%
5月17.521.8124.6%
6月14.916.9113.4%
7月14.817.6118.9%
8月15.214.998.0%
9月11.715.2129.9%
10月10.811.6107.4%
11月9.28.895.7%
12月8.68.8102.3%
2014年平均13.014.5111.5%

前項にて、全天日射量と発電量がリンクしている結果となったので、
全天日射量について掘り下げてみます。

全天日射量の平年比は111.5%と11.5%プラスとなりました。

発電量のシミュレーション値(平年比と同意)は131.7%なので
全天日射量が平年比と差異がありますね。

ここで、全天日射量の平年比と太陽光発電のシミュレーション比とで
なぜ約20%の差が生まれたのか。
これを解析するためには一条工務店の太陽光パネルについて、その
特性を知る必要があります。
(セルの特徴、日射量や温度と発電量の関係やその特性などに関する
技術データシートです)

これは、夢発電をやるかどうか、着手承諾前に悩んでいた時期に
一条工務店にリクエストしたことがあります。

しかし、お世話になっていた営業所にもデータがないとのことで
もらえませんでした。。。orz

結果的には、一条工務店のシミュレーション値は相当コンサバティブに
設定されており、我が家の場合はほぼ毎月一条工務店のシミュレーション値を
超える発電量を記録している、と申し上げることが出来ます。

が、上述したデータシートを一条工務店が開示することで、普通に計算する
とこのくらいの発電量になる、でも天候が悪かったり、その他諸々の事情から、
平年通りの天候とならないこともあるので、コンサバティブに見積もった
シミュレーションにしていますよ、と自信を持ってセールストークに
使うことが出来ると思うのです。

ので、一条工務店にとってはデータシートを開示したほうがメリットが多いと
思うのですが、、、どうですかね!?

まとめ

■雪の堆積など、パネル表面が何かに覆われてしまうようなことにならない
2014年の太陽光発電実績は、全天日射量とほぼリンクする結果となりました。
ことが条件ですが、太陽光発電量は全天日射量の影響が大きいと言えそうです。

■2014年の太陽光発電量が一条工務店シミュレーションを上回った理由は
全天日射量が平年比を上回ったことが一因ではあるものの、その詳細は
不明=太陽光パネル・モジュールの技術データシートが開示されていない
ため、これ以上の原因追及が出来ません。

■全天日射量の平年比が115%だったにも拘わらず、我が家の2014年発電量は
シミュレーション比131%です。
一条工務店の太陽光発電シミュレーションは、かなりコンサバティブな数字に
設定されている、と言えそうです。

つまり、よほどの天候不順が続かない限り、一条工務店のシミュレーション
期間内に設備費用を回収することが出来そうです。

売電ビジネスはもうすぐなくなってしまうかも知れませんが、今から
建てられる方はまだ間に合います!投資物件としては十分回収可能であると
いうことが我が家の実績からお分かり頂けるかと思います。

以上です。
調査は継続しますので、また何か分かりましたらレポートさせて頂きます。

前回記事はこちらから

一条工務店・夢発電関連の記事はこちら→「一条工務店 -夢発電

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コメント

  1. […] まずは、一条工務店が出したシミュレーション値と実際の我が家の2013年~2015年までの発電電力量を比較してみます。 赤い折れ線が一条工務店のシミュレーション値となっており、棒グラフが我が家の実際の発電電力量となっています。 これは私が住む地域の天候が例年に比べて良かったことが大きな理由ではありますが、過去3年間は1度も一条工務店のシミュレーションを実際の発電電力量が下回ったことはありませんでした。 特に5月や7月は一条工務店のシミュレーション値の1.5倍以上も発電していました。おそらくはシミュレーションは一定の安全率を掛けて計算してあり、実際の発電電力量をシミュレーション値が下回らないようシミュレーションが行われていると推察されます。 これ自体は、ある程度予想の範囲内で他の方も多く検証されており、概ね同様の傾向と思っています。KMRRさんが非常に詳細なシミュレーション値の検証を行っています。 【検証】一条工務店の太陽光発電シミュレーションは妥当なのか? […]

    • KMRR より:

      さすけさん、リンクを貼ってくださいましてありがとうございます!!

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